海外に転職したいけど、どうしれば海外で仕事を見つけられるか分からない、身の回りに相談できる体験者もいない、という方は多いのではないでしょうか?私も7年前はそんな人の1人でした。
大学時代に1年間カナダ・アメリカに留学を経験してから、東京本社の老舗日系大企業に就職しましたが、業務内容は全て国内の案件で、英語を使うこともなく、外国人スタッフもほとんどいませんでした。そんな環境に焦りを感じ、私自身、転職活動をはじめ、5年前からシンガポールの会社に務めることになりました。
現在はシンガポールに身を置き、勤め先の採用活動も担当しています。私自身も他にステップアップの機会を逃さないように、日頃から海外の求人情報をチェックしています。
この記事では私の実体験をもとに、海外に転職したいけれど方法が分からない、という人向けに方法をまとめました。
目次
海外転職の方法① 自分で現地法人に応募する
自分で応募する場合にも3つの方法があります。
- 企業サイトに直接レジュメを送る
- LinkedInから直接レジュメを送る
- 現地の求人サイトで直接レジュメを送る
1) 企業サイトに直接レジュメを送る
海外転職で具体的に働きたい会社や働きたい業界がある場合には、現地の会社に直接応募ができます。その場合は、会社の採用ページや問い合わせフォームからレジュメを提出することになります。自分で現地法人に応募する場合には「これまでのキャリアが応募先企業のビジネスに役立つ」ことをアピールする必要があります。海外の転職をしてキャリアステップをしたいという人であればなおさら、自分の経験を活かせる業界を探すべきです。実際に、WEBサイトから応募して採用になった友人もいます。働いてみたい会社にすでに働いている知り合いが入れば、紹介していただくことで最初の面接まで近付ける確率がぐっと高まります。
2) LinkedInから直接レジュメを送る
LinkedInは私もおすすめで、特に転職先の業界を絞っていなかったり、選択肢を広げたい方はLinkedInがおすすめです。グローバル企業や現地で有名な企業の多くがLinkedInで採用活動をしています。日本ではあまりLinkedInは使われていない印象ですが、シンガポールをはじめとして海外ではメジャーなサービスです。シンガポールでビジネスをしている人であれば、ほぼ全員使用しています。
LinkedInを通じで、直接企業に応募ができます。LinkedInは双方向のサービスなので、登録するだけで、企業や転職エージェントからもスカウトの連絡がくることもあります。海外で仕事探しをするなら、まずはLinkedInのプロフィールを最新のものに更新しましょう。
3) 現地の求人サイトで直接レジュメを送る
国や地域ごとに現地の求人サイトがあります。例えばシンガポールであれば、Job Streetというサービスが有名です。地元の大企業から中小企業までが求人情報を出しています。活用するメリットは、求人の数が豊富にあることです。逆にデメリットは、求人は地元の人(国民)向けのものが多いので、外国人向けの求人を見つけにくいことです。私も活用したことがありますが、求人の質はLinkedInの方が良い印象があります。
※シンガポールでの体験から事例を挙げましたが、国や地域によっては異なる場合もあります。
海外転職の方法② 海外に強い人材会社・転職エージェントに相談する(エージェント選びに注意)
私はこの方法で海外に転職をしました。
海外に転職するうえで人材会社を活用するメリットは、「現地の市場を知っており、クライアント(採用企業)を抱えている」ことです。逆に、上記の強みがない人材会社に相談しても、海外の求人を見つけることはできません。
この事実を、転職してシンガポールに来るまでは知りませんでした。日本の多くの人材会社は「グローバル人材」や「外資系求人」、「英語が活かせる」といった決まり文句を使い、うまいマーケティングや広告をしているので、日本の大手人材会社であれば、海外の求人もあるだろう、と勘違いしがちです。
しかし、日本国内の求人会社は、基本的には日本国内の人材を募集しています。
海外に転職したい場合には、現地に拠点を置いている転職エージェントに相談しましょう。
転職エージェントは、私たちの市場価値を精査し、転職できる可能性のある企業を紹介してくれます。まずは電話やオンライン会議ツールなどで、こちらの悩みや希望について相談できるので、転職全般や海外の転職に関して不安がある場合には、転職エージェントはおすすめです。(私のおすすめエージェント2社を最後に紹介します)
海外転職の方法③ 駐在ポジションを探す
海外に転職する方法として、日系企業の駐在ポジションもあります。これは、駐在を前提にした求人で、早ければ採用されてすぐに海外駐在の場合もあります。
海外駐在のポジションは、基本的には日系企業の現地法人のマネージメントポジションが多いので、該当する業界でキャリアがあるかどうか、マネージメント経験があるかなどが、ポイントになります。求人数は多くはありません。駐在ポジションは日系企業がほとんどです。
駐在ポジションは、求人サイトへの登録や転職エージェントに相談することをおすすめします。
海外転職の方法④ 在日の日系企業で出張ベースで海外にいく
海外に転職することの代替案として、日本にベースをおきながら海外に出張をたくさんする、という方法もあります。日系企業の海外事業部などが、このようなポジションを提供しています。日系企業の海外事業部で、日本をベースにおくメリットを挙げてみました。
・1つの国だけでなく、複数の国へ出張ができる
・本社は日本なので、川上の仕事ができる
・家庭に子供がいる場合には、子育てを日本でできる
などです。もちろん、会社の業種や業務内容によって異なりますが、私の友人やクライアントの海外事業部担当者が該当しています。
海外転職の方法⑤ 外資系企業に転職して数年後に海外異動を希望する
この方法で海外に転職した友人もいます。基本的には日本で外資系企業に働く場合には、日本マーケット向けの仕事がメインになるので、社内コミュニケーションは海外のチームとすることはあっても、仕事自体は日本国内になることがほとんどです。なぜなら、日本にある外資系企業は、海外の会社が日本でビジネスをするために法人をつくっているからです。
海外に転職したい人は、外資系企業の日本法人で数年間勤めて実績を出した後で、海外拠点に異動希望を出すことができる場合もあります。私の友人は外資系PR会社に勤めてからどうしてもアメリカに住みたかったので会社と掛け合ったところ、アメリカ西海岸のオフィスに異動することができました。この場合も、マネージメントクラスだと可能性が高まります。
海外転職におすすめの転職エージェント・人材会社
RGF(リクルートグループ)
RGFは外資系・日系グローバル企業への転職を取り扱う転職エージェント。海外(シンガポール、インド、中国)にも拠点を持っており、現地の日系企業や外資系企業の求人を扱っている。私もRGF経由でシンガポールの会社に転職しました。
WEBサイトはこちら https://www.rgf-professional.jp/ja/
JACリクルートメント
JACは人材会社でハイクラス・ミドルクラスの求人を扱うエージェント。アジアおよびヨーロッパの12ヵ国でサービスを展開している。シンガポールでは、採用企業側からの評判も高く、海外に強い転職エージェントです。
WEBサイトはこちら https://www.jacgroup.com/ja/